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営業外損益と経常利益

カテゴリ: ア行

 

営業外損益は、継続的に生じるが本業とは直接関係のない損益と考えるとわかりやすい。営業利益から営業外損益を除くと経常利益となる。

 

例えば、本業とは関係のない投資用不動産を保有している場合、その投資用不動産から得られる賃料収入は営業外収益、投資用不動産の運用に必要な経費は営業外費用として計上される。また、借入金に対する支払金利も営業外費用に計上される(借入金は事業に直接関係していると考えることもできるが、そのような区分になっている)。

 

経常利益は、本業の損益と、本業外の経常的な損益を合算したものである。したがって、本業に関係あるなしに関わらず、借入金への支払金利も考慮して、ある会社がどれだけ儲けたかを表すのが経常利益である。日本では、経常利益を重要な経営指標としている会社が少なくない。

 

なお、本業とは別にイレギュラーに生じる損益、特に額が大きなものは、特別損益に分類される。営業外損益と特別損益の区分は画一的に決まっているわけではないので、会社の事業内容や経営状況とあわせて、それぞれに何が含まれているかは慎重に確認する必要がある。経理担当者や会計士はある損益を営業外損益と特別損益のどちらに分類するか頭を悩ます必要がある(かもしれない)が、一般のビジネスパーソンが区分を気にする必要はない。

 

(執筆 Y.F. 最終更新日 2017年8月7日)

 

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売上原価と売上総利益

カテゴリ: ア行

 

売上原価とは、製品やサービスを生み出すために直接必要とされた費用を示す。売上高から売上原価を除いた利益が売上総利益(もしくは粗利益)とも呼ぶ。

 

例えば、製造業であれば、仕入れた原料の代金は材料費として売上原価に含まれる。その他に、製造に必要な設備に関連する費用(例えば減価償却費)や、生産に携わる労働者の人件費(労務費)なども、売上原価に含まれる。しかし、販売店に関連する費用は売上原価には含まれない。

 

一方で、外食産業であれば、仕入れた食材の代金(材料費)だけでなく、店舗の設備などに関連する費用も売上原価に含まれる。また、店舗で調理するスタッフの人件費も売上原価に含まれることが多い。

 

これらの会計処理の違いは、どこまでを製品やサービスを生み出すために「直接」必要な費用とするかについて、業種や企業によって考え方が異なるために生じる。売上原価を理解する際は、何が含まれているかを丁寧に把握することが重要と言える。

 

事業の観点では、売上原価に含まれる費用は変動費が多い点が重要である。変動費とは、製品やサービスの販売数量に応じて増減する費用のことである。例えば、饅頭の原価として材料費が1個あたり20円であれば、饅頭を10個作れば材料費は200円かかるが、作らなければ材料費はかからない。何が変動費かを把握できていれば、売上の見込みに応じて変動費も予測できる。

 

売上原価の水準は扱う製品・サービスやビジネス・モデルにより異なるため、異なる企業間で原価率(売上原価/売上高)や粗利率(売上総利益/売上高)を一律に比べても意味がない。製造業と小売業では、ビジネス・モデルが異なるため、売上原価の水準が異なることは当然である。しかし、類似した事業を行っている会社間で原価率や粗利率を比較することは意味がある。1%の原価率の差は、最終的に大きな利益の差につながる。

 

ただし、企業の経営が原価率の改善に集中しすぎると、視点がミクロになりすぎ、ビジネス・モデルのレベルで変化を考えることができなくなってしまう傾向がある。このような場合、まったく異なる収益性の高いビジネス・モデルで顧客ニーズを捉えた競合が参入してくると、あっと言う間に足元をすくわれるリスクがある。木を見て森を見ずには注意が必要だ。

 

(執筆 Y.F. 最終更新日 2017年7月3日)

 

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売上高

カテゴリ: ア行

 

販売している製品やサービスについて、単価×数量を積上げれば、全社の売上になる。売上高の計算は、小学生でもできるぐらいシンプルである。

 

しかし、売上高からわかることは非常に多い。何をしているどのような会社かを知ろうと思ったら、まずは売上高の分析から始めると良い。「何を」「誰に対して」「どれだけ」「どのように」売り上げているかがわかれば、その会社の事業の基本を理解することができる。

 

例えば、同じ「雑貨」を扱う会社であっても、高額なラグジュアリー品を製造・販売しているブランド企業と、そこそこの品を低価格で販売している百円ショップ企業では、事業の力点も企業文化も大きく異なるであろうことは容易に想像がつく。また、商品を仕入れて卸す商社であれば、会計基準として、商品の販売額をすべて売上計上する「総額方式」を採用している場合と、商品を流して収益として受け取る手数料を売上計上する「純額方式」を採用している場合があり、このような背景と合わせて売上高とビジネス・モデルを理解すれば事業のポイントを誤らずに理解することができる。

 

その他に、売上規模により企業のステージを判断すること、売上の成長率により事業の成熟度やカルチャーを推測すること、市場規模と売上高からシェアを求めることで市場でのポジションや今後の展望を検討することができる。このように、売上高から情報を読み取るためには、売上高とさまざまな経営の要素にどのような因果関係があるかを理解することが必要になる。

 

経営で最も難しい課題のひとつは、組織として持続可能に売上を伸ばすことである。コストカットは論理的に検討すればある程度の実現が可能だが、売上高を伸ばすには顧客に価値を提供しつづける必要があり、論理とアートが必要である。本当に優れた経営者の要件のひとつは、売上高を持続的に伸ばせることである。

 

なお、偉そうに解説しているが、自社の売上高についての悩みは尽きない。

 

(執筆 Y.F. 最終更新日 2017年6月29日)

 

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