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働き方改革は生産性競争の号砲(2)~事業の全体観の理解とハードスキル

カテゴリ: キャリア・教育 作成日:2017年08月07日(月)

 

以前、働き方改革がどのように企業の人材育成に影響を与えるかについて書きました。この投稿は多くの方より反響をいただきました。今回は同じく働き方改革に関連して、事業の全体観の理解とハードスキルの重要性について書いてみたいと思います。

 

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仕事への取り組み方に、自信がありますか?

 

事業の全体観を持って判断することの重要性

日本交通の川鍋会長が、「重要なことよりも、結果が出ることをやれ」 日本交通・三代目社長が、1900億円返済の過程で得た経営哲学とは?という記事の中段で、大口の赤字顧客に値上げをお願いしたエピソードをお話されています。以前、このお話を講演で伺ったことがあるので、おそらく川鍋会長にとってこの時期の定番の講演ネタだったのだと推測しますが、非常に面白い事例だなと思います。

 

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出所:上記ログミーの記事(http://logmi.jp/23351)

 

多数の大口顧客と赤字取引をしていれば、会社が赤字になるのはある意味当然でしょう。しかし、この顧客の値上げはできないという思い込みか、売上さえ立てば利益は社員に関係がなかったのか、理由はわかりませんが、会社の存続が危うくなってもそれまでこの取引は続けられていたわけです。現場でどれだけ社員が一生懸命働いても、やっている仕事が赤字であれば会社は傾くばかりです。これは、事業の全体観を把握することが重要である、興味深い例のひとつだと思います。

 

事業の全体観を理解するためには、ハードスキルが必要

さて、上記の例は結論だけ見れば当たり前に見えますが、顧客ごとの売上と利益(率)がなければわかりません。顧客ごとの売上高を把握していない会社はあまりないと思いますが、顧客ごとの利益(率)を把握できない会社はそれなりにあると推察します。この数字を出すためには、管理会計への会社としての取り組みが必要になります。また、この数字を読み取るためには、会計の基本的な知識(というほどのものでは今回はありませんが…)と数字から意味を読み取る基本的な素養が必要です。

 

管理会計の細かなやり方は、経理部門で把握をしていれば十分と思います。しかし、「どのような数字を見れば顧客ごとの儲けの状況がわかるか」「その数字がどのような意味を持つか」は、経営や事業に携わる人が理解をしていなければなりません。そうしなければ、打つべき施策を考えることができません。

 

このように、会計は事業の状況を数字で表す言語であり、ビジネスをリードする人であれば立場によらず基本を必ず理解している必要があります。ところが、日本企業の現場では、必ずしもこの基本が理解されていません。私が聞いたところによれば、ある大手メーカーの開発の現場では、新しい開発の方向性や投資判断にあたり、会計やファイナンスの基本的な知識がまったくないメンバーで意思決定が行われ、何を以って決めたのかよくわからないという状況がしばしば見られるそうです。何とも恐ろしい話です。

 

ハードスキルを「聞いたことがある」のと「使える」のは全く異なる

私は、会社のマネージャー層以上であれば、(1)会計、(2)戦略とマーケティング、(3)セールスとコミュニケーション、の基本は、最低限学んでいる必要があると考えています。これらは「MBA的」なハードスキルと言えるでしょう。雑誌業界の方によると、MBAは雑誌のテーマとしては既に時代遅れだそうです。これらをテーマにした本はあふれており、商業的には確かに時代遅れでしょう。しかし、情報が氾濫していて聞いたことがあるということと、実際に自分で使いこなせることは全く違います

 

やっとタイトルの生産性競争の話にたどり着きますが、生産性を上げるためには、まず何よりも儲かる事業をやらなければなりません。そして、事業で儲けるには、自分が取り組んでいる事業にはどのような価値があって、どのように儲けているのかを理解するすることが必要です。全体観への理解がなければ、自分の努力は赤字の顧客に対して安値で一生懸命サービスを提供しているだけかもしれないのです。

 

私はBtoBの経験が長く、経営や購買の現場で多くの企業や個人を見てきましたが、「自分がやっている事業の価値は何なのか」「自分のやっている事業の儲けの仕組みは何なのか」について、理解が十分でない方は驚くほどに多いです。特に大企業の方は、これらをしっかりと理解しなくても強固な仕組みで仕事がまわるからこそ、却って考えていない、考えられないケースが少なくありません。もちろんこれらは案外難しいテーマで私も自分で事業を起ち上げながら日々自問していますが、これらのテーマを考え抜くにはMBA的なハードスキルが必要で、その理解が不十分で考える土台ができていない方も少なくないと強く感じています。

 

日本企業が抱える大きな問題のひとつは、この基本的な事業を見る際のハードスキルが、本来は獲得されているべき社員に十分に学ばれていないことです。ただ一方で、だからこそ日本の会社の経営にはまだまだ伸びしろがあると私は捉えています。これらの内容を本当に身につくプログラムを提供することが、当社の使命だと考えています。だって皆さん、無駄なことはやりたくないじゃないですか。どうせ働くなら、ちゃんと儲けて、余裕を持って生きたいですよね。

 

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