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英語の発音と脳のバイアス

カテゴリ: キャリア・教育 作成日:2017年01月23日(月)

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年始に目標としたブログ執筆ペースをまったく守れていない今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。当社では、事業を手伝ってくださる方をいつでも募集しておりますので、少しでも関心のある方は是非ご連絡ください!(とりあえず、書いてみます!)

 

さて、最近の私は基本的に事業に時間を使うか家族に時間を使うかの二択で他のことはしていないのですが、ひとつだけ自己研鑽的な位置づけでやっていることが、英語の発音をトレーニングするクラスの受講です。おそらく、これが私が英語の勉強を「フォーマル」な形でする最後の機会だと思われる…のですが、シカゴ在住の先生(非常に良い先生です!)と生徒4人をオンラインでつないで、毎週レッスンを受けています。英語は綴りと発音が規則的にリンクしていないため、レッスンではIPA(International Phonetic Alphabet)という発音記号を利用しながら、アメリカ英語の発音を丁寧に学んでいます。

 

そこで、先日大変面白い発見がありました。/a/という発音を確認している時だったのですが、先生より、/a/と発音する母音の例として、”hot”の"o"と"product"の"o"が紹介されました。自分は、"hot"の"o"は/a/と発音し、"product"の"o"は/o/に近い発音をしていたので、まずこれは勉強になりました。しかし、問題はここからで、模範の教材CDを何回聞いても、私には"hot"の"o"は/a/に、"product"の"o"は/o/に近い音に聞こえてしまうのです!そこで、私は質問しました。「先生、"hot"の"o"も"product"の"o"も同じ/a/と説明をされましたが、私には違って聞こえます。本当に、これらはまったく同じ/a/なのですか?」先生の答えは、「YES!まったく同じ/a/です!」。ところが、その後の先生の発音でも、私には違う音に聞こえてしまいます。そこでもう一度質問したところ、先生の答えは以下の通りでした。

 

「英語を学ぶ外国人であなたのように感じる人は少なくありません。なぜなら、人は母国語の発音にひきずられて音を認識するので、"o"という文字を/o/と母国語で認識しているとそのように聞こえてしまうのです。しかし、繰り返しますが、英語はスペリングと発音が一致しておらず、"product"の"o"をアメリカ人は/a/と発音します。"hot"の"o"とまったく同じ/a/です」

 

これはなかなか衝撃的でした。そうか、自分は"product"の"o"は/o/に近いと、日本語のカタカナや、中学以来の英語の勉強で刷り込まれているから、アメリカ人が/a/と言っていても/o/に近く聞こえてしまうぐらい、脳内で音を実際とは違う認識をしているのか…。人は見たいものしか見ない、とよく言いますが、音の認識にもそのような脳のバイアスがかかる余地がある、という面白いお話しでした。コントロールできない(しにくい)から認知バイアスと呼ばれるわけですが、そのようなことがあると知っているだけでもバイアスに捕まらずに済むかもしれません。おかげさまで、私も自信を持って"product”の"o"を/a/と発音できるようになりました(笑)。

 

もうひとつ最近聞いた話で面白いと思ったのは、アメリカ人にはインド人の英語はわりと聞きやすいらしいです。日本人の私からするとインド人の英語はアメリカ人の英語とだいぶ違うのですが。上記のレッスンの話と合わせて考えてみると、同じ英語を聞いていても、アメリカ英語を母語にするアメリカ人に「聞こえている」英語と、日本語を母語とする日本人に「聞こえている」英語は、おそらく違うのでしょう。そうすると、日本人には「日本語っぽいなあ」と感じられても、アメリカ人にはそれほど違和感なく聞こえる英語というものも、存在するのではないでしょうか。

 

最後に小話ですが、私は/a/の発音が「シカゴなまりだ!」と先生になおされました(先生もシカゴの人ですが)。え、シカゴ訛りなんてあるの!!とこれまた衝撃だったのですが、シカゴ訛りでは/a/の発音時に少し鼻に音がかかるのだそうです。確かに、言われてみれば私はたまにそうしていました(シカゴにいたからでしょう)。標準的な米語では鼻に音はかけないということで、これは、基本をわかった上でシカゴ訛りでもいいかなと思っています(笑)。