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Schooで新入生向けのオンライン授業を開催

カテゴリ: プログラム 作成日:2017年05月12日(金)

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昨日、Schoo「頼られる新入社員になるために今すぐ身に付けたいこと」というテーマでオンライン授業を行いました。柔らかいテーマでしたが、いわゆる新入社員研修の次に必ず仕事で必要となる「目的思考」「なぜなぜ思考」「想定力」「やり切る力」というテーマについて、解説をさせていただきました。

 

Schooの特徴は、チャットや「なるほど」ボタンなどを用いて、生放送で視聴者参加型の授業を提供しているところです。人数は異なりますし、システムを介しますが、わたしの普段の授業のインタラクティブなやり方と思想はまったく同じですので、違和感なくスムーズにやらせていただくことができました。スタジオからの投げかけにたいして、多くのご参加の方からコメントをいただくことができ、非常に感謝しています。冒頭の写真は、スタジオで参加いただいた江川さんとの放送後の写真です。江川さん、スタッフの皆さん、貴重な機会を経験させていただき、ありがとうございました。

 

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これは私が演習のひとつを解説している際の放送された画面です。ちょっと、政治家っぽい!?ちなみに、別室で放送を見ていてくれた当社の社員によれば、授業中、私が話しすぎで、江川さんは先に進みたそうだった、そうです。そうですね、普段の授業のように、熱弁して話し過ぎたかもしれません。規定時間を少しだけオーバーしてしまいましたし。すみません。

 

常々感じているのですが、「仕事ができる人」と「仕事ができない人」、あるいは「頼りになる人」と「頼りにならない人」の大きな違いは、「きちんと考えられる人かどうか」と「やるべきことを出来る人か」に、かなりの程度よります。そのような人であれば、あとは経験を積めば自ずと頼りになる人になることができますし、このふたつの思考と行動がとれない人は、いまいちパッとしません。

 

ここから、論を展開しようとすると、いろいろな方向に進むことができます。仕事で成長するための仕事論、どうやって考え方を教えるかという教育論や研修論、どうやって考えられる人かを評価する人事評価の問題、なぜ日本企業はポテンシャル採用をするのかという雇用システムの問題、やるべきことをやるにはという心理学の論点…。新入社員向けとして非常に簡単な例題を設定してお話ししましたが、「考えられること」「やるべきことを出来ること」は、それだけ深さと重要性のあるポイントです。ご覧いただいた方の、何らかのご参考になれば幸いです。(なお、録画はSchooの有料会員になると後日視聴できるようです)

 

余談ですが、生放送のスタジオを拝見させていただいたことも大変勉強になりました。いずれ、私の授業も機材をグレードアップしたい!それでは、これより現在開講中の財務会計の資料、近々に正式開講予定の論理学とコミュニケーションの資料を作ります。皆さま、いずれまた教室でお会いしましょう。

 

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翻訳に参加した『人事と組織の経済学・実践編』が刊行されました

カテゴリ: その他 作成日:2017年04月24日(月)

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私が翻訳に参加した『人事と組織の経済学・実践編』が、日本経済新聞出版社から発売されましたので、お知らせさせていただきます。私は3人の訳者のひとりで、お誘いいただいてこのプロジェクトに参加しました。他の訳者はビジネスにおいても英語においても経験豊富な方々で、私はプロジェクトの中で恥ずかしく思うことの方が多かったのですが、無事に出版にたどり着き大変嬉しく思います。ただ、MBA向きで学術書ではないとは言え、人事経済学のテキストを翻訳する作業はとても大変で、もう一度はやりたくないというのが正直なところです(苦笑)。

 

それはともかく!本書は、スタンフォード大学のラジアー教授と、シカゴ大学のギブス教授の共著で、「人事経済学」を、さまざまな現実の事例に適用し、そのエッセンスを難しい数式を使わずに学べるように書かれています。この本の優れている点は、ふたつあると思います。ひとつは、人事経済学のコアな考え方を、非常にシンプルに学ぶことができる点です。これは、私がシカゴ大学での学びで強く感じたことでもあるのですが、本当に優秀な研究者は、主題の本質を単純化した式や事例分析で驚くほど鮮やかに聞き手に伝える能力に優れています。この本でもそのような米国の研究者の優れた教え方が貫かれており、経済学を勉強したことがなくても、本書を通読することで経済学的な思考で人事と組織をどのように読むことができるか、見方を養うことができるでしょう。もうひとつは、本書が非常に体系的に書かれているという点です。人事と組織は、働いている人であれば誰もが感じるところのある、世界共通の話題ではないかと思います。ですので、本書で扱われているトピックのひとつひとつは、どこかで自分が話題にしたことがあったり、あるいはニュースや論説などで読んだことがあるような内容かもしれません。しかし、本書では、人事と組織の全体像が採用、育成から評価や退職まで体系的に描かれているため、本書を通読することで人事と組織に論理的にアプローチする際の考え方を包括的に学ぶことができます。

 

論理的に人事にアプローチするとはどういうことでしょうか?例えば、本書で一番はじめに描かれるトピックは、そこそこのパフォーマンスをあげる可能性が極めて高い候補者Aと、物凄いパフォーマンスをあげる可能性もあるが使い物にならない可能性もある候補者Bの、どちらを企業は採用すべきかという内容です。詳細は本書に譲りますが、簡単なシミュレーション(頭の体操)をしてみると、結論は「社員を容易に解雇できるのであれば、候補者Bを採用する方が企業にとって合理的」となります。また、試用期間の利用や報酬のインセンティブ設計の工夫により、企業にとって候補者Bを採用するリスクを減じてよりリターンを引き出すことが可能であることが、論じられています。はじめてここまで読んだ時に、私は本から顔をあげました。理屈で丁寧に考えれば、著者が主張していることはそのとおりだ。ということは裏を返せば、社員を解雇するのが難しいのであれば、企業はリスク回避的に候補者Aを採用するインセンティブを持つということだ。そうか、それが日本企業のやっていることなのか…。

 

これはほんの一例ですが、本書には採用から退職まで、このような分析が満載です。興味を持たれた方は、是非本書を手に取ってみてください。大変勉強になること、請け合いです。ただし!学術書ではなく平易な語り口とはいえ、本書は「超簡単」ではありません。また、本書は576ページもあり、ベッドで横になりながら読んでいると、本の重さで腕が痛くなり、さらに超ロジカルな内容にまぶたが重くなってくること請け合いです。是非、強い好奇心と覚悟を持って机に向かって読み始めていただきたいと思います。私も、もう一度通読したいと思っています!…が、見本が届いてから、まだ一度もしっかりと開いていません!威圧感があるので、本棚に記念に飾ってあります…。興味のある方と、読書会でも、しようかな?

 

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新社会人(と手垢のついた社会人)に送る言葉

カテゴリ: 経済・社会 作成日:2017年04月03日(月)

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通勤時に九段下駅を通るのですが、先週までは武道館で卒業式に出席する学生の、今週は武道館で入学式に参加する学生の姿を多く見ることができ、少し懐かしい気持ちになります。また、Facebookや新聞でも、新社会人へのメッセージをいくつか見ました。そうか、もう4月なのですね。せっかくなので、社会人として働き始めた時から私がずっと意識していることを、新社会人(と手垢のついた社会人)へ送る言葉としてしたためてみたいと思います。

 

1. 悪いことをしない

いきなり何のことか、と思うかもしれませんが、社会には悪い人がいます。それは、狭い意味では犯罪を犯すということ、広い意味では会社やお客さんに対して「本当にいいのかな?」と思うことに、上司の指示で手を染めるということです。これは、絶対にやめましょう。なぜなら、もしもあなたが犯した「悪いこと」が明らかになった際に、上司や会社はあなたを守ってくれないからです。昔は、会社が指示した悪いことが明らかになった時に、表向きは反省しながら、会社は悪事に手を染めた社員を守ってくれました。しかし、もうそういうことはできない時代です。あなたの人生をパァにして、会社や上司のために尽くしても何もいいことはありません。悪いことはとにかくやめましょう。

 

これは、私が社会人になる前に三井物産の「国後島ディーゼル発電施設事件」を見ていて何よりも強く感じたことですが、今日においても、東芝など事例をあげれば枚挙にいとまがありません。また、今日においてはこれをさらに、「会社や上司に滅私奉公しても意味がないと知る」と言い換えてもいいでしょう。上司が何を言おうが、あなたがうつ病になっても、上司は責任を持ってくれません。会社がつぶれて路頭に迷っても、上司も会社も責任をとってくれません(とりたくても、お金がないので、責任がとれないのです)。究極的には、自分の身は自分で守るという強い意識を持ちましょう。

 

2. 理想を持つ

なにごとにおいても、理想(もしくは目標)を持ちましょう。理想なくして、理想にたどりつくことはありません。若いうちは、一日も早く仕事ができるようになる、深夜残業をしないようにする、先輩の背中を見ながらどんな小さなことでも目標になるでしょう。より中期的には、年収〇〇は目指したい、ワークライフバランスを両立させたい、世界で活躍したい、子どもとの時間を十分に持ちたい、地方の実家に帰りたい、なんだって目標になります。そして、もっと大きく理想を持つなら、社会の〇〇の問題を解決したい、総理大臣になりたい(!)、世界平和を実現したい(!!)、なんだって理想になります。

 

大事なことは、理想を持つことです。理想がなければ、あなたは日々の仕事と人間関係に忙殺され、いつしか人生を漂流させることになります。忙しい毎日の中で、ふと立ち止まって理想や目標を思い直すことを大事にしてください。

 

3. 現実は理想とは異なることを理解し行動する

あなたがどんなに会社や仕事を理不尽に思っても、あなたはまだ何もわかっていない新人であり、あなたの先輩や上司はあなたよりずっと仕事のことも社会のことも人生のことも知っています。日本で現実に会社や社会を動かしているのは、経験豊富な諸先輩であり、緻密に構築された企業の論理であり、さらに法律や社会の慣習があります。あなたが世界平和を目指していても、現実には自らの主張を実現するために女性や子どもを利用するテロリストがおり、世界の秩序はアメリカの軍隊が維持しており、人間も動物ですから他人よりも自分が大事な生き物なのです。現実を知らずに理想だけを主張することが許されるのは子どもだけです。大きな理想であれ、小さな理想であれ、何かを実現するには、社会と世界のことをよく知らなければなりません。まずは、謙虚な気持ちで何でも吸収することを心がけましょう。

 

新社会人には、まずは「悪いことをしない」と「現実は理想とは異なることを理解し行動する」の重要性を強調したいと思います。人生の先輩からしっかり学び、しかし無理はするなよー。これがメッセージです。

 

しかし、手垢のついた社会人には、「理想を持つ」の重要性を何よりも強調したいと思います。あなたは、何をしたいのか?何を得たいのか?何のために生きているのか?これを問うことなく、現代において自分の人生を組織や社会から取り戻すことはできないのですから。

 

新社会人へのメッセージとして、もっと基本的なことを書くこともできます(何でもメモをとれ、遅刻するな、とか)が、そのようなことについては優秀な方が多くメッセージを発しているようなが気がしましたので、少し大きく構えた人生訓をしたためさせていただきました。

 

若いみなさんは前途洋々です。とまどいもあるでしょうが、すぐにスーツも馴染むようになりますよ。働くのは、結構楽しいものです。社会人の世界へようこそ、おめでとう。

 

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第3期コースの終了と第1回PBSフォーラムの開催

カテゴリ: プログラム 作成日:2017年03月31日(金)

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財務会計・ファイナンスコースの3期目も、そろそろ終了です。今回は3か月間のコースでしたが、あっという間でした。

 

最近、企業研修の営業時に、今期のパワーポイント資料(4分割両面)と授業で用いたスプレッドシートをすべて印刷したファイルを持参しています。改めて見てみると、なかなかの分量です。かつ、これはビデオ講義の資料分のみで、授業で扱っている追加スライドは印刷していません。これらをすべて、丁寧に勉強していただく受講生の皆さんは本当に大変だと思います。なお、2か月でやっていた第1期・第2期と比べると、今期の資料のボリュームは1.3倍ぐらいになっています。第3期の皆さん、参加いただいてありがとうございました。

 

また、3月22日に、過去のコース参加者を対象に、「第1回PBSフォーラム」と銘打ったスピーカー・イベントと懇親を開催しました。テーマは「経済やマーケットの情報収集と分析のコツ」と「成長企業と安定企業の見分け方」で、冒頭に私から短いプレゼンテーションをした後、過去のコース参加者である投資家の方にじっくりとお話しと質疑をしていただきました。仕事においてだけでなく、個人で投資を考える際にも役立つ内容であったと思います。このようなイベントでは、参加者の理解のレベルに大きなバラツキが起きやすいのが、話し手やイベント企画側のやや専門的なお話しもいただきましたが、参加者はみな過去の財務会計・ファイナンスコースの受講生ですので、全員に理解のベースがあった上で質疑ができ、理解を深められるのがとても良かったと思います(私も、適宜補足の説明や質疑をさせていただきました)。飲み会も、ざっくばらんに大変盛り上がりました。

 

今後、プログラムへの参加者が増えるにしたがって、「プロの学び」をテーマにこのようなイベントを継続的に実施していきたいと考えています。財務会計・ファイナンスコースの改良・改編と、さらなる提供コースも準備中です。引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。

 

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ひふみ投信の誠実さと投資の大切さ

カテゴリ: 会計・ファイナンス 作成日:2017年02月17日(金)

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昨日、カンブリア宮殿でひふみ投信(会社名はレオス・キャピタルワークス)の藤野さんがご紹介されていました(こちらで1週間は見ることができるようです)。藤野さんの情報発信はチェックさせていただいており、テレビの放映でもそうでしたが、常日頃より(僭越ながら)誠実に運用の仕事に取り組まれている素晴らしい方だと思っています。

 

藤野さんが運用されているひふみ投信の基本的な投資手法は、地方のまだ知られていない成長企業を、足で情報を稼いで発掘してリターンをあげるという考え方です。教科書的に言えば、まず中小型株は大型株と比較して非効率なので知恵によりリターンを出す余地が大きく、加えて他の投資家は行っていないナマの情報と経験に基づく投資眼で景気の波ではなく自助努力で成長する会社を選び出すことで、リターンの確度を上げているということかと思います。

 

加えて、この会社は独立系であり直販投信であるという点も大きな特徴です。直販をベースに、自社の考え方を理解してくれる証券会社や銀行と販売の提携を行っていると理解しています。私は、できるのであれば、お客様に自分で直接商品を販売することが重要だと思っています。これは、私の1社目の会社での経験によるところも大きいのですが、まず、直販ですとインセンティブのねじれが生じません。製販を分離した場合、作る人と売る人の利害は往々にして不一致なので、販売をうまくコントロールできずに思ったような商品企画もできないということがまま生じます。加えて、直販ですと顧客が直接見えます。顧客と直接やりとりをすることで、顧客が何を求めているかもわかりますし、自社の商品の何が顧客に評価されているかもわかると思います。レオスは、販売会社経由での販売も多いと思いますが、投資家への説明会や懇親も多く開催されている印象があります。

 

最後に、ひふみ投信は正しく投資をしてリターンを上げることが世の中のためになるという強い信念を持っていらっしゃいます。これも、教科書的ではあるのですが、その信念をビジネスとして貫くのは容易なことではなく、素晴らしいと思います。授業でも必ずお話しするのですが、個人投資家が株式投資をするということは、経済の民主化だと、私は考えています。会社が儲ければ、それは株主の利益となり、それは結局は私たちの利益であるということです。ただし、やみくもに個人がお金を投じれば良いということではなく、きちんと良い会社を選び、また悪い会社は罰を受けるよう、規律的に投資をするプロも必要になります。この循環が太くなればなるほど、私はその国では経済の発展と国民の幸せが直結するようになると考えており、レオスはその一翼を担われていると思います。

 

偉そうに恐縮ですが、せっかくの機会でしたので、ひふみ投信と投資に対する私の基本的な考え方をご紹介させていただきました。投資は良いとき悪いときがありますので、一本調子に今後も順調とはなかなかいかないと思いますが、影ながらひふみ投信を応援させていただきたいと思っています。

 

そうだもうひとつ!番組中の「こういう会社は成長しない」というお話しで、「スリッパ履きの会社は成長しない」というコメントがありました。私、会社を作るときに、(優先順位は低いものの)土足禁止も悪くないかな~と、ちょっと思っていたのですよね。理由は、楽だからです(笑)。でも、テレビの中でのコメントでも「スリッパ履きの会社=公私混同したい会社」とお話しされていましたが、特に私の教育事業のように「お客様にオフィスに来ていただく」ビジネスでスリッパ履きは、会社に入りにくいし、プロ感にも欠けるから、やっぱり良くないだろうと思って結局やめました。スリッパとか、傘立てとか、そんなところで差が出るか?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、やはり経営者の気持ちというのは、会社の細かいところに出てくるのかなと思います。スリッパについては、技術型のスタートアップなどであれば、また受け止め方は違うとは思いますけれどもね。

 

最後に余談ですが、ここまで褒めておいてなんですが、私はひふみ投信に投資していません(汗)。なぜなら、起業中で、自分の資産をすべて現金にしているからです。しかし、年金でひふみ投信を購入しようと思っています。が!某個人型確定拠出型年金に申込をしたのですが、いつまでたっても手続きされたという連絡が来ません。某社さん、早くのお手続きを宜しくお願いいたします。

 

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金融、特に投資という仕事の面白さ

カテゴリ: 会計・ファイナンス 作成日:2017年02月15日(水)

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私は、もう金融業界では働いていないわけですが、金融の議論をすることは好きですし、教えるためと自分の興味関心から金融の勉強は続けています。昨晩も、業界のシニアな方と議論の機会を頂戴し、大変に勉強をさせていただきました。顧客に価値を提供する、という意味では、金融も他の業界と同じであり、あるいはお金という色のない不思議なものを扱っているが故に、他社と差別化が難しい業界であるかもしれません。しかし、金融、特に投資という仕事には、以下の特色となる面白さがあると思います(私は、投資そのものを仕事にしたことはありませんが)。

 

まず第一に、金融は思考の射程が広いです。金利であれば信用リスク、エクイティであれば会社の価値を金融では扱いますが、これらをしっかりと議論するためには、特定の製品やサービスの概略に加えて、会社の仕組み、経済の仕組み、さらに範囲を広げればマクロ経済の動きや国際政治まで理解をする必要があります。なかなか、マクロ経済や国際政治まで直接的にカバーが求められる仕事というのは多くなく、この思考の射程の広さは、金融ならではです。就職活動の時に、「何に興味があるかわからなければ、とりあえず金融業界に入ると、世の中の仕組みがわかるようになって良い」と、誰かからか聞いた記憶があるのですが、このアドバイスは正しいと思います。

 

第二に、金融には勝ち負け、あるいは、結果が出るという特徴があります。マーケットは日々動きますので、自分が昨日考えたことが正しかったか、より中期的に見れば自分の経済に対する見立てがこの数か月、数年において正しかったか、必ず結果が出ます。特に、投資は結果=リターンが直接出る仕事であり、「競争」が好きであれば、この金融の特徴は非常にエキサイティングです。

 

そして最後に、金融は奥が深いです。 金融は、原則はシンプルかもしれませんが、突き詰めれば突き詰めるほどわからないことの多いビジネスです。例えば、「最近の金利の傾向はどうか」は、情報ベンダーを叩けば誰にでも説明できます。しかし、「金利とは何か」「なぜ今金利はこの水準なのか」「金利水準は今後どのように変化すると考えられるか」を、本当に腹落ちして自分の言葉で説明することは非常に難しいです。あるいは、貨幣とは何なのか、信用とは何なのか、国家の興亡と金融にはどのような関係があるのか。金融を突き詰めると、最後は歴史と思想に行きつきます。このようなビジネスの分野は、なかなかありません。

 

金融は、人間が作りだしたフィクションのように見えるけれども、フィクションではなく、けれどもやはりフィクションに見えるー。私は金融という概念は社会の進歩に欠かせない道具だと思いますが、誤解をされやすい(そして、不勉強な人ほど金融を無条件に批判しやすい)道具でもあります。現在は、ベーシックな内容をコースで扱っていますが、いずれは先端や歴史のコースも提供したいと考えています。

 

最後に余談ですが、新卒の時、私は金融機関を一社も受けていません。ある銀行の方とは、自分は金融に興味がないことについてケンカをしたぐらいです。そんな私が、金融の面白さを説いているのですから、人生わからないものです。もしも、この記事を学生さんが読むことがあれば、何ごとも食わず嫌いは良くないよとお伝えしたいですね。

 

もうひとつついでに余談ですが、はじめての方と名刺交換をさせていただくと、「ファンドの方ですか?」とよく聞かれます。「プリンシプルズ」という社名が、投資家っぽいのでしょうか…。金融にどっぷり戻ることはないと思いますが、金融に再び関わるのはいずれは面白いかもしれませんね(笑)。

 

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仕事における人材育成のアカデミックな理論~『経営学習論』

カテゴリ: 書籍など 作成日:2017年02月13日(月)

 

自分が以前書いたブログを見返したところ、「仕事ができるようになるとはどういうことか?」というテーマについて、何と3回も書いていました。昨年末に教育の専門家の方に当該テーマについて質問した際に、教えていただいた参考書が、中原先生の『経営学習論』です。

 

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この本は、実務家ではなく教育専攻の大学院生を対象に、教科書のような位置づけで書かれています。ですので、全体的に表現は堅めで、読みやすくはありません。しかし、企業と学習の関係について関連テーマが俯瞰できるようにまとめられており、この分野のアカデミックな全体像を理解するにはとても良い本かと思います。

 

私が興味の強い分野は、人が経験を通じてどのように学ぶかをまとめた「経験学習」のセクションで扱われています。嬉しかったのは、経験と概念化を繰り返し経験しながら学ぶ「コルブの経験学習サイクル」というこの分野で著名な考え方が、当社で掲げている「成長のサイクル」の考え方と非常に近しかったことです。私は「コルブの経験学習サイクル」という考え方は知りませんでしたが、これまでに仕事の経験と試行錯誤を通じて確信として抱いていた学びのプロセスについての考えが、理論的にも研究者の間で比較的受容されていることがわかり、とても安心しました。

 

一方で、初めて知って面白いと思ったのは、コルトハーヘンの「ゲシュタルト=スキーマ化=理論化」の3段階モデルです。ドイツ語が出てきて、アカデミックな感じがワクワクしませんか?…という点はどうでもよろしいのですが、「ゲシュタルト」とは、自分の行動に影響を与えているが、自分で言語化ができていない過去の自分の経験です。これを、自らの言葉に落として自らのものとしていくプロセスが「スキーマ化」と「理論化」であるとされています。この感覚は非常によく理解でき、とても興味深いです。このプロセスに取り組むための方法論もあるようなので、時間を見つけて関連書を読んでみたいところです。

 

その他に本書では、人が組織の一員となるプロセス、OJTの構成要素、社外活動の意味などについて包括的に扱っています。人が組織の一員となるプロセス(組織社会化)は、主に学生の就職や新卒研修が扱われていますが、コミュニティの設計などにも役に立つ考え方だと感じました。人と組織の論点が教育の立場から体系的にまとめられており、いずれのパートも大変勉強になりました。

 

ところで、ビジネス・スクールの起ち上げを経て改めて思うこととして、「教育」をテーマに掲げたときに、幼児や小学生を対象とした教育、あるいは中学生~大学生を対象とした教育に強く関心を持つ方は比較的多くいらっしゃるものの、「大人」を対象にした教育に強い関心を抱いていらっしゃる方は圧倒的に少ないということです(むしろ、ほとんどいません)。中原先生も、「子ども」ではなく「大人」を対象とする研究は比較的新しいと述べられています。昔から、「働く」をテーマにした学びに強い関心を持つ自分としては不思議なことなのですが、これはなぜなのでしょう。。大人は…子どもとちがって、かわいくないからでしょうか!?(笑)

 

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「個人投資家を増やすことが大事」は本当か

カテゴリ: 会計・ファイナンス 作成日:2017年02月06日(月)

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今朝の日経新聞に面白い記事が出ていました。

 

個人投資家、振り向けばいつも逆張り (市場の力学)

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGD25H4I_X20C17A1SHA000/?dg=1

 

「年間で見ても、2016年まで過去10年間のうち実に8年で、日経平均の上げ下げと個人の売り買いは逆方向だった」とありますが、そこまで見事に個人投資家が逆張りというのは知りませんでした。なぜ個人投資家は逆張りなのか?の理由として、日本の個人投資家の売買動向は見事に逆張り(株価が上がれば売り、下がれば買う)だが、それは個人投資家がファンダメンタルズを信じておらず「値ごろな価格だから買う」という感覚だからだ、と書かれています。この理由付けは、わかる部分もありますが、一方で証券会社が買ったり売ったりさせているのでは…という気もします。

 

少し話は変わりますが、このコラムに関連するテーマで、私は、「個人投資家を増やそう」という、政府、証券会社や事業会社が掲げる目標には、半分賛成で、半分反対です。

 

まず、「貯蓄から投資へ」という意味では、この目標には私は大賛成です。日本は家計の余剰資金に占める銀行預金の割合が高い国と言われますが、利息のつかない銀行にお金を積み立てることで日本の家計は損をしています。もちろん、株式投資にはリスクがありますが、「時間」を味方につけることができる個人投資家は、長い目で見れば株式投資で(少なくとも銀行預金よりははるかに)報われる可能性はかなり高く、特に税制上の優遇がある確定拠出年金(最近、多くの人が個人型確定拠出年金に加入できるようになりました)やNISA(少額投資非課税制度)を通じた投資は、余剰資金が少しでもあればなるべく早く取り組んだ方が良いと思います。

 

一方で、「個人投資家を増やそう」という目標を、「個人が個別株をどんどん買おう」という意味で使うのであれば、私はこの目標には反対です。なぜなら、個別株式を評価して買うにはそれなりに会計とファイナンスへの理解が必要であり、それを「個人投資家を増やそう」という目標で掲げられるほど、多くの人がきちんと理解するのは、相当に難しいと私は考えるためです。また、個別株式の評価にはそれなりの「情報」(公開情報を株価の分析につながるよう整理した情報)も必要ですが、これも一般に入手は容易ではありません。自分で分析することは可能ですが、結構大変です。

 

例えば、昨年、「シン・ゴジラ」と「君の名は」のヒットから、東宝の株価が大きく上昇したことがあります。

 

東宝の過去2年株価チャート

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9602.T&ct=z&t=2y&q=l&l=off&z=m&p=m65,m130,s&a=v

 

上記のチャートで2016年9月の株価上昇が、映画のヒットに反応したものです。しかし、東宝の株価を少し分析し、私は以下のように考えています。

 

  1. 株価は企業の収益上昇を反映するものの、この2016年9月の株価上昇は、映画のヒットによる収益拡大の見込みから合理的に考えられるレベルをはるかに超えている。
  2. 2016年9月以降も株価推移は(アップ・ダウンはあれど)堅調に見えるが、実際はこの間にトランプ相場で日経平均は大きく上昇しており、実際の東宝の株価の伸びは日経平均と比べるとそれほどでもない(私が昨年末に行った分析では、むしろ日経平均の伸びに負けている)

 

特に、1.は個人投資家が値を吊り上げた結果と考えられ、この他にも、中小型株を中心に個人投資家の需給が株価を形成している銘柄ではファンダメンタルズ(株式評価の基本的な理論)から乖離した株価がついている銘柄は珍しくありません。Yahoo!ファイナンスの掲示板を見ても、株式への基本的な理解ができていない個人投資家のコメントは少なくなく、個別株式をそれなりに評価して投資をするというのは簡単ではないのです。

 

自分で評価するのが難しいのであれば、プロの機関投資家が運用するETFや投資信託を(低コストで)個人は買って運用をプロに委託し、じっくりと時間の利益を追求する方が中長期的に儲かる可能性は高いと思います。素直に考えれば、自分の資産状況に応じて、資産配分を決めてインデックス投資を行うのが、コストが低く合理的な判断です。そして、個人の資金が(インデックスだけではなくアクティブも含めた)ETFや投資信託に流れてプロが成績を競い、競争に促されてプロが投資先の会社をきちんと監視する、という形ができることが、マーケットを効率化し、すべてのステークホルダーにメリットのある姿だと私は考えます。

 

私は、個人投資家による個別株投資のすすめを推し進めると、「非合理な」投資行動をとる個人投資家が市場に占める割合が増えてしまうと考えています。非合理な投資家のマーケットへの参入は、市場に歪みを生み、これはプロの投資家に収益機会をもたらします(個人投資家がカモにされる)。カモがいた方が金融業界は儲かるでしょうが、個人による個別株投資の推奨はマーケットのあるべき姿からは外れているのではないかと思います。

 

なお、私は個人的に株式は好きですし、個人が個別株を「理解した上で積極的に」買える環境は理想だと思います。しかし、個人による個別株投資の推奨には、ファイナンス教育と金融情報の提供がインフラとして必須です。特に金融情報の提供(会社の分析や各種マーケット・データを利用しやすい形で提供すること)にはコストがかかります。これらがアクセスしやすく提供されるのであれば、私も「個人に個別株売買を推奨しよう」というスローガンにかなり共感できるのですが、コストがハードルとなり、これらのインフラが個人向けにしっかりと提供される時代が来るとは私には思われません。したがって、やはり私の結論は「個人による個別株投資は目標として不適切では」ということになり、成績を競うプロに個人がお金を預ける流れの方が、より健全だと思います(ただし、日本のプロ投資家の競争が十分か、というのは、また別の話ですが)。

 

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教えることの難しさ(起業半年の近況報告)

カテゴリ: プログラム 作成日:2017年02月01日(水)

 

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アッという間に2月に入りました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。先週は昨年末のクラスの参加者の皆さんと打ち上げを、今週は初回クラスの参加者の皆さんと新年会を行いました。トップページの(カメラの画質は悪いですが!)美味しそうな前菜の写真は、新年会の模様です。ワインメニューがなくお任せな大人なイタリア・レストランで、久しぶりにお会いした皆さんと楽しい時間を過ごさせていただきました。

 

さて、創業からちょうど半年が経過しましたので、現状を簡単にご紹介させてください。創業当初から取り組んでいるのは、財務会計と企業価値評価(バリュエーション)を学べるコースの提供で、現在、3期目をご提供させていただいています。ご参加の皆さまのお仕事は様々ですが、事業会社やスタートアップの方が約4割、金融関係の方が約4割、ベンチャー・キャピタルや弁護士などプロフェッショナル・サービスの方が約2割、学生さんが少々という構成です。受講生の年齢は30代を中心に様々で、40代や50代の方もいらっしゃいます。私が50代で新しく会計やファイナンスをしっかり学んでみようと思うかと言えばそこまでチャレンジ精神が湧いてこないような気がしますので、その勉強意欲には頭が下がります。

 

昨年は2か月間の編成で第2期までコースを提供してきましたが、年始からの第3期は3か月にコースを再編しています。コース期間が長くなった分、今期は追加のコンテンツを作っていますが、昨年から扱っている既存の授業内容のコンテンツは開始時からそれほど変わっていません。扱っている企業事例も変えていませんし、コースの提供当初から一般に取得可能な情報に基づき分析対象の会社の経営者と議論ができるレベルで内容を検討・提供しているため、会社の方と直接議論するなど追加情報が得られない限りでできる議論は、当初よりほぼ出尽くしていると考えています(投資銀行でそのような仕事をしていましたので、分析や提案は得意です)。

 

しかし、教え方はかなり変えています。実際にクラスを開催すると、皆さんからフィードバックをいただき、私も教えながら多くの発見や反省があり、「どうすれば本当にわかってもらえるか」と自問自答しながらやり方を改善しています。手探りだった第1期では、同じ内容を扱う木曜日の授業と土曜日の授業で進め方をまったく変えたこともあります(その意味で、第1期の木曜日にとっていただいた方は、すべてが本当に手探りで申し訳ありませんでした)。第2期はコンセプト・チェックと呼ぶ「テスト」を導入し、会計の教え方も一新しました。今期は既存のプログラムについては第1期⇒第2期ほどの変更はないのですが、それでも確実に教え方を改善しています。

 

教える仕事をはじめて、「どう教えるか」は非常に奥が深く難しいと感じています。何かを「説明する」ことは、その分野のプロであればそれほど難しくないと思いますが、何かを相手に本当に「理解してもらう」ことは大変に難しいです。よく、私のコースが他の会計やファイナンスを扱う研修やスクールとどのように違うのかとご質問をいただきますが、大きく二つの特長があると考えています。

 

第一に、会計やファイナンスの「意味」をしっかりと学べること。教科書的な説明は、本も多くありますし、教えられる方も多くいますが、会計やファイナンスが実際に企業や経営にどのような「意味」を持つか、実務に「どのような考え方で」取り組むべきかをしっかりと学べる場はあまりありません。理由は、本当に経営の視点でこれらを扱える人は、金融や事業会社の経営層におり、フルタイムの教育の世界にほとんどいないからです。私のコースでは、投資銀行での経験を踏まえ、「意味」がわかるプログラムを作っています。

 

第二に、本当にわかっていただけるよう教え方に強いこだわりがあること。具体的には、ワークをやり抜いていただくビデオ講義・事前課題と、少人数授業でのアウトプットの組み合わせを丁寧に設計しています。実際に教えてみて強く感じるのは、この教え方の設計は「アート」の世界だということです。アクティブラーニングなど「本当にわかる」ための教育理論はポツポツとありますが、それを実際にどのように教える場で設計するかは、答えがなく、扱う内容や対象者、教える人によっても違いが出るため、非常に難しい課題だと感じています。私のコースは、まだ改善の余地はありますが、一般的な研修や授業とはやり方がかなり異なっており、そのようなフィードバックも頂戴しています。授業では私が皆さんにとにかく質問をしますので、受けていただく皆さんは正直大変なのではと思っているのですが、幸い皆さん楽しみながら勉強をしてくださっています。教える立場で一番嬉しいのは、(お金を頂戴することはもちろん有難いですが)皆さんがこのコースに価値を感じて、予習、授業、復習に多くの時間を使ってくださり、いろいろと質問をしてくださることです。価値を感じていただける学びを提供し続けられるよう、努めていきます。

 

最後に、昨年の受講生の方から最近いただいたとても嬉しい言葉をご紹介させてください。ある方は、「授業を受けた後、分析癖がついてしまって…」ということで、ある働き方改革で露出の多い会社さんを会計的に分析したお話しをしてくださいました。結論は、その会社は業界でのポジションが危なくなってきており、経営上の「必要性」があって、多く露出しているのではないかと(あまり細かく書くと波風が立つのでブログには書きませんが)。非常に納得できる分析でしたし、私としては何よりもそのように授業の内容を生かして考えていいただいていることが嬉しいです。また、ある方は、授業で学んだ内容を直接仕事で活かし、事業計画の作成業務の改善に取り組んでくださっています。

 

私の目標は、会計・ファイナンスだけでなく、「MBAレベルの実践的なビジネス教育」を多くの方に受けていただける場を作ることです。仕事ですぐに必要な方に有用な場であることはもちろんなのですが、MBAレベルのビジネス教育とは会社や経済の仕組みを地に足の着いた形できちんと理解することだと私は考えており、不確実性の増す時代において、より多くの方に学んでいただき仕事と人生を豊かにしていただきたいと思っています。コース設計はすでにしており、プログラム開発を進めていますがなかなか手がまわりきっていない状況です。自分だけで作れるコースには限界がありますので、そろそろ仲間を見つけていかなければと思っています。まだまだ至らぬことばかりですが、引き続ぎご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。

  

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英語の発音と脳のバイアス

カテゴリ: キャリア・教育 作成日:2017年01月23日(月)

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年始に目標としたブログ執筆ペースをまったく守れていない今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。当社では、事業を手伝ってくださる方をいつでも募集しておりますので、少しでも関心のある方は是非ご連絡ください!(とりあえず、書いてみます!)

 

さて、最近の私は基本的に事業に時間を使うか家族に時間を使うかの二択で他のことはしていないのですが、ひとつだけ自己研鑽的な位置づけでやっていることが、英語の発音をトレーニングするクラスの受講です。おそらく、これが私が英語の勉強を「フォーマル」な形でする最後の機会だと思われる…のですが、シカゴ在住の先生(非常に良い先生です!)と生徒4人をオンラインでつないで、毎週レッスンを受けています。英語は綴りと発音が規則的にリンクしていないため、レッスンではIPA(International Phonetic Alphabet)という発音記号を利用しながら、アメリカ英語の発音を丁寧に学んでいます。

 

そこで、先日大変面白い発見がありました。/a/という発音を確認している時だったのですが、先生より、/a/と発音する母音の例として、”hot”の"o"と"product"の"o"が紹介されました。自分は、"hot"の"o"は/a/と発音し、"product"の"o"は/o/に近い発音をしていたので、まずこれは勉強になりました。しかし、問題はここからで、模範の教材CDを何回聞いても、私には"hot"の"o"は/a/に、"product"の"o"は/o/に近い音に聞こえてしまうのです!そこで、私は質問しました。「先生、"hot"の"o"も"product"の"o"も同じ/a/と説明をされましたが、私には違って聞こえます。本当に、これらはまったく同じ/a/なのですか?」先生の答えは、「YES!まったく同じ/a/です!」。ところが、その後の先生の発音でも、私には違う音に聞こえてしまいます。そこでもう一度質問したところ、先生の答えは以下の通りでした。

 

「英語を学ぶ外国人であなたのように感じる人は少なくありません。なぜなら、人は母国語の発音にひきずられて音を認識するので、"o"という文字を/o/と母国語で認識しているとそのように聞こえてしまうのです。しかし、繰り返しますが、英語はスペリングと発音が一致しておらず、"product"の"o"をアメリカ人は/a/と発音します。"hot"の"o"とまったく同じ/a/です」

 

これはなかなか衝撃的でした。そうか、自分は"product"の"o"は/o/に近いと、日本語のカタカナや、中学以来の英語の勉強で刷り込まれているから、アメリカ人が/a/と言っていても/o/に近く聞こえてしまうぐらい、脳内で音を実際とは違う認識をしているのか…。人は見たいものしか見ない、とよく言いますが、音の認識にもそのような脳のバイアスがかかる余地がある、という面白いお話しでした。コントロールできない(しにくい)から認知バイアスと呼ばれるわけですが、そのようなことがあると知っているだけでもバイアスに捕まらずに済むかもしれません。おかげさまで、私も自信を持って"product”の"o"を/a/と発音できるようになりました(笑)。

 

もうひとつ最近聞いた話で面白いと思ったのは、アメリカ人にはインド人の英語はわりと聞きやすいらしいです。日本人の私からするとインド人の英語はアメリカ人の英語とだいぶ違うのですが。上記のレッスンの話と合わせて考えてみると、同じ英語を聞いていても、アメリカ英語を母語にするアメリカ人に「聞こえている」英語と、日本語を母語とする日本人に「聞こえている」英語は、おそらく違うのでしょう。そうすると、日本人には「日本語っぽいなあ」と感じられても、アメリカ人にはそれほど違和感なく聞こえる英語というものも、存在するのではないでしょうか。

 

最後に小話ですが、私は/a/の発音が「シカゴなまりだ!」と先生になおされました(先生もシカゴの人ですが)。え、シカゴ訛りなんてあるの!!とこれまた衝撃だったのですが、シカゴ訛りでは/a/の発音時に少し鼻に音がかかるのだそうです。確かに、言われてみれば私はたまにそうしていました(シカゴにいたからでしょう)。標準的な米語では鼻に音はかけないということで、これは、基本をわかった上でシカゴ訛りでもいいかなと思っています(笑)。

  

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